TDnet受信連携システム リニューアル
オンプレミスとクラウドのハイブリッドシステムの採用により、開発コスト、システム管理の運用コストを大幅に削減
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2020年、経済関連部署が主に利用する社内システムである「TDnet受信連携システム」の受信連携システム部分のリニューアルを実施。費用削減および運用負荷軽減のための自動化という当初の目的から、システム全面の刷新となりました。当社は要件定義からシステム構築、保守運用までをトータルで支援しました。
当システム導入の経緯と効果について、情報技術局ソリューショングループご担当者様にお話を伺いました。
「TDnet受信連携システム」は主に経済関連部署が利用する社内システムです。上場企業の適時開示情報を取得し、リアルタイムでデータの蓄積・閲覧・検索ができます。また、必要な開示情報をスクリーニングし、後続の電文作成システムに対してXML形式ファイル、プリンターに対して自動印刷用PDFを送信する機能もあります。
―オンプレミスとクラウドのハイブリッドシステムの採用により、開発コスト約20%減、システム管理の運用コスト約50%削減を実現―
<システム概念図>
業務運用面ではこれまでどおり安定して稼働しており問題なく運用できています。システム運用面では受信連携の部分は弊社の手を離れて運用負荷が軽減されることを期待しています。
また、今後予定している東証側のシステム改修では、弊社側でシステム更新による影響や費用を検討する必要がなく、クォンツ・リサーチ社にお任せできる点は大きなメリットだと思います。
今後12月決算や3月決算といったTDnet開示量や弊社側の決算電文作成処理が増える時期を、このシステムではじめて運用することになりますので、その時に真価を発揮してもらえると思います。
バグの修正や課題解決にかかるレスポンスが早くて助かっています。また積極的にシステムの改善を検討してくれる面を評価しています。
今回ハードウェア更新のみに留めている決算電文を作成しているシステムについて、業務運用負荷を軽減するための、さらなる自動化を進めたシステム更新を検討しています。
今後も安定した運用を行うためのサポートと、将来的な業務改善などの提案をお願いします。
プロジェクトマネージャより
今回のプロジェクトでは、“処理速度の維持”と“コストの削減”を両立させるシステム構成が必要と考えました。そこで、共同通信社様の社内業務システムと密に連携する処理速度が重要な部分はオンプレミスとし、ライセンス及びリソースコストがかかっている全文検索の部分はAWSマネージドサービスを利用する構成を提案いたしました。結果、お客様にご理解いただき、オンプレとクラウドのハイブリッドシステムに挑戦することができました。
設計・開発段階では、現行システムの仕様が特殊だったこともあり、お客様と何度も仕様確認の場を設けました。また、UATフェーズでは入念にご確認いただき、リリース前に発見した問題も解消することができました。
実は、当プロジェクトの開始が2020年1月で、折り悪くコロナ禍での推進を余儀なくされました。テレワーク中心の業態に変化せざるをえず、当初は戸惑うこともありましたがお客様のご協力もあり、むしろテレワークの利点を生かすことでスムーズに開発を進められました。こうした中、当初予定から遅れることなくサービス提供を開始することができました。
お客様には、開発当初からリリースまで一貫してプロジェクトにご協力いただき心よりお礼を申し上げます。
今回、お客様の業務をASPサービス化したことで、軽減された時間を別の領域にご活用いただくことができるようになったと思います。更なる自動化も検討されているとのことですので、当社のノウハウの精緻化・高度化を進めながら今後も様々な提案をしていき、末永く当システムをご利用いただけるように尽力していきたいと思います。
※掲載している内容、所属やお役職は取材を実施した当時のものです。
お客様名 | : | 一般社団法人共同通信社 |
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所在地 | : | 〒105-7201 東京都港区東新橋1-7-1 汐留メディアタワー |
URL | : | https://www.kyodonews.jp/ |
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